5mmの穴から始まったアートプロジェクト

2024年の社屋リノベーションから、早いもので2年。
新設された設備や什器も、今ではすっかり私たちの日常に溶け込んでいます。
そこで今回は、毎日通るエントランス、そして2F廊下に描かれた「壁画」についてご紹介したいと思います。
これからご来社いただく方はもちろん、当社の2025年度新入社員の皆さんや、最近あの壁が見慣れた風景になりつつあるメンバーにも、ぜひ知ってほしいエピソードです。

はじまりは、5mmの穴。」

すべては、リノベーション後の会議室の扉に残された、ポツンと小さな穴から始まりました。
ルームサインを撤去した際に生まれた、わずか直径5mmの穴。
当初は「ウォールシールで隠してはどうか」という相談から始まったこの案件。
しかし、「扉一枚だけ貼ると浮いてしまうのでは?」「せっかくの空間がもったいない」
そんなことを繰り返すうち、「穴を隠す」から「空間を塗り替える」へと飛躍しました。

この発想転換を後押ししたのは、日頃からお世話になっている株式会社dohaku様のアートプロジェクトを拝見した際の圧倒的なインパクトでした。
そこからご紹介をいただいたのが、世界を舞台に活躍するペインターデュオ「WHOLE9」さんでした。

「重なる、感性と縁。」

WHOLE9さんの作品を拝見した瞬間、その世界観に一瞬で心を奪われました。
さらに驚いたのが、メンバーのhitchさんが当社と同じ「加古川」出身だということ。
この「さらに」重なるご縁に、勝手ながら運命的なものを感じていました。

私たちの依頼は至ってシンプル。
「IT・Design・Sportsという3つのフィールドが融合する姿」を表現してほしい、ということ。
それに対する彼らのアンサーは、『陸海空 × 花鳥風月』という壮大なテーマでした。
感性のままに描くのではなく、私たちの想いを論理的に、かつ情熱的に掘り下げて具現化していくプロセス。
フィールドは違えど、モノづくりのアプローチは同じなんだと感じました。

「意志を宿した、2週間。」

計画から数ヶ月。
ついに来社されたお二人が、日々一心不乱に壁と対話する姿は今も目に焼き付いています。

制作の合間の決起集会も、忘れられない思い出です。
作品はもちろん、人間性も超一流な彼らとの時間はあまりに楽しく、私は帰りの電車にスマホを置き忘れて帰宅しました。
素晴らしい出逢いにはリスクがあり、人の記憶と端末を飛ばす力もあるようです。

そんな紆余曲折を経て、
1Fエントランスにはエレメントが融合した爆発的なエネルギーが。
2F廊下には、四季の移ろいを感じさせる繊細なストーリーが刻まれました。
真っ白だった壁面が、会社の挑戦を象徴するかのように「意志を持つ空間」へと生まれ変わった瞬間でした。

「IT」というデジタルな世界を扱う私たちだからこそ、あえてこのアナログな「筆跡」と「躍動感」を側に置く。
その贅沢さとメッセージを、改めて噛み締めています。

世界を股にかけるhitchさんは、「まさか地元で描くことになるなんて」と仰っていました。
そんな世界的アーティストのお二人が2週間かけて命を吹き込んだ作品が、すぐ隣にある。
それはとても幸せなことだと思います。

最後に。
きっかけとなった「5mmの穴」は、今もキャンバスをすり抜け、そのまま残っています。
あの穴がなければ、この壁画は生まれませんでした。
この小さな穴が、また新たな出逢いを生んでくれる。

そんな期待を込めつつ、すてきな壁の前を歩きたいと思います。

「WHOLE9」のご紹介

https://whole9.jp

大阪を拠点に国内外で活動する二人組のアーティストユニット。

ライブペイントと壁画制作を得意とし、経験とセンスを活かしてハイクオリティな作品を作り上げてきた。
人物や動物など具象的モチーフを描くhitchと、
自然からのインスピレーションを抽象的に描くsimoにより、二人で1枚の世界を描く。
一人では創れない作品を通じて、絵のある暮らしを日常にもたらし、気の合う仲間と日々を彩っていくライフスタイルを提案する。

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